【北京で「第2波」拡大防止策】北京市で、市内最大の食品卸売市場が感染源と見られる新型コロナウイルスの集団感染が発生したことを受け、豊台区花郷（地区）郷が高リスク地区に指定された一方、中リスク地区が16日に12増加し合計で22となりました。一方、感染者は6月14日に36人増加したのに続き、15日24時までに27人増え、16日午後現在では106人になっています。

北京市交通委員会によると、新型コロナウイルスの拡大を防止するため、タクシー、ネット配車予約が行われた自動車、ライドシェアの利用による北京市外への移動を暫定的に禁じました。違反者に対しては、交通運輸管理部門、交通法規失効部門が法律に基づいて厳格に処分するものとしています。16日午後、陝西新聞広播、フォーブス中文網が微博公式アカウントで報じています。

時事速報は6月16日、コロナ収束ムードから感染対策に逆戻りした北京の状況を記事を配信しています。北京市教育委員会が当初15日を予定していた小学１年生から３年生までの登校再開時期の延期を12日に発表したのに続き、市商務局が15日に「結婚披露宴など大勢が集まる宴席の禁止を指示したほか、消費てこ入れのためのイベントの中止を要求」したと報じています。

このほど集団感染が発生した新発地市場は市内の野菜供給量の7割を扱う卸売市場であるため、閉鎖による経済的影響も甚大です。16日付時事速報では、野菜や海鮮が入荷できず、宴会のキャンセルが出るなど運営に支障が出ている日本料理店の状況を伝えています。「新発地」で輸入サーモンを扱うまな板からウイルスが検出された報道を受け、北京市内の大型スーパーマーケットの店頭でもサーモンを撤去する動きが起きたためです。中国はすでに欧州産サーモンの輸入停止措置に踏み切っているとのことです。

また、15日に遼寧省で白ロシアからの入国者について感染者が1人確認されています。遼寧省における感染者数は累計で152、うち治療退院した者が147、死亡2、入院治療3で、そのうち国外から感染が持ち込まれたケースは22あります。また、感染者と濃厚接触があったことを踏まえて4,295人（国外からのものも含む）に対して追跡が行われ、そのうち医学観察を解除した者は4,022人、まだ医学観察に置かれている者は273人となっています。